ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 「ベールの彼方の生活」 ◆◆◆
初版 昭和60年10月20日
潮文社/G・V・オーエン著/近藤千雄

第四巻(天界の大軍)
第七章「天界の大軍、地球へ」 P.190より抜粋

1.キリストの軍勢

 天界の大草原のはるか上空へ向けてキリストの軍勢が勢揃いしておりました。上方へ向けて位階と霊格の順に一段また一段と階段状に台地(テラス)が連なり、私も仲間の隊員とともに、その上方でもなく下方でもなく、ほぼ中間に位置するあたりの台地に立っておりました。雲なす軍勢の一人一人がそれぞれの任務を帯びていたのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 地球の方角へ目をやると、さまざまな色彩が幾つもの層を成して連なっています。それは私の界と地上界との間の十の界層を象徴する色彩で、これより下降すべく整列している軍勢の装束から放たれているのでした。その下方、ちょうどその軍勢の背景となる位置に、霧状のものが地球を取り巻いているのが見えました。そのどんよりとして分厚く、あたかも濃いゼリー状の物質を思わせるものがところどころで渦を巻いている中を、赤色と暗緑色の筋や舌状のものがまとわりついているさまは、邪悪の化身である蛇が身の毛もよだつ地獄の悪行に奔走しているさまを彷彿(ほうふつ)とさせ、見るからに無気昧なものでした。

 その光景に吾々は別にしりごみはしませんでした。恐怖心はいささかも抱きませんでした。それどころか、愛と僚友意識の中で互いに手を取り合い、しばし厳粛な思いに浸りました。これからの吾々の旅はあの無気味な固まりと立ち向かい、しかもそれを通過しなければならないのです。目指す地球はその中にあるのです。何としてでも突き抜けて地球まで至らねばなりせん。陰うつ極まる地球は今こそ吾々の援助を必要としているのです。その無気昧な光景を見つめている私の脳裏に次のような考えが浮かびました。――“人間はよくもあの恐ろしい濃霧の中にあって呼吸し生きていられるものだ”と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



御自由にリンクを貼っていただいて結構です
LinkIcon
http://www.the-seven-seals.jp/

The free background
photographs are acquired from
http://www.h3.dion.ne.jp/~xosada/index.html