ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

はじめに

 天国と地獄、悪魔と天使、神と進化という問題を理解するためには、霊の本質とその基本的な原理について理解しておく必要があります。そこで、霊に関する基本をわかりやすく解説するコーナーを設けました。それから、私は、物理学者でもなく科学者でもありませんので、一部の表現には正確性に欠ける、あるいは適切な表現ではない内容が含まれている可能性がありますが、この点は御容赦下さいますようにお願いします
 

1.空間エネルギーと宇宙

 霊の本質を理解する前に、この宇宙の物質とエネルギーの関係について知っておく必要があります。我々が目にしているこの三次元宇宙には沢山の銀河や星があるのは誰でも知っています。その銀河と銀河、あるいは星と星の間の空間、ここには細かな塵や原子が広がっている場合もありますが、原則として真空(全く何もない)であると考えられており、またそのように教えられてきました。

 しかし、今から100年以上前のことですが、光の波動説が有力になりつつある頃、この宇宙空間にはエーテルという物質???が充満しているはずであると考えられていました。それは何故かというと、光は波動であり横波(振動方向と進行方向が90度の角度を持つ)であるとするならば、媒体がなければならないからです。音(縦波)は空気や水が媒体となって伝播しますが、この媒体が無ければ伝播しません、それと同じです。ところが、様々な努力をしてそのエーテルを捕らえよえとしましたが、できませんでした。それ以来、宇宙空間は真空であると何となく信じられるようになってしまっているのです。

 そして、とうとう物理学者の多くは電磁波は真空中でも伝播すると考える、それで矛盾は無いとしているのですが、そこには根拠となる確かな証拠は何もありません。電界や磁界が真空中で発生し、かつ作用できるのかどうか、今は確かめる事が出来ないからです。根拠がないのに信じているのが現状です。

 光が粒子としての性質と波動としての性質を持ち、質量は持たないことは知られていますが、横波が空気の中を伝播できないように、柔らかい物質、エーテルのような空間媒体がたとえあったとしても、その中を光が伝播するのは未だに物理学として理解できない事なのです。光、電磁波、磁気、素粒子、電子 、陽子、中性子、電界、磁界、磁力線、電流、重力・・・・こういうものの作用と働きは分かっていますが、なぜこういうものがあるのか、発生するのか、その本質はまだ謎であり、これらを統一的に説明できる理論が無く、ほとんど本質的な事は何も分かっていないのです。

 素粒子が現れたり消えたりする現象もあると聞きます。おそらくは空間に存在するエネルギーが集まって質量を持ち、あるいは消えてエネルギーに戻る現象なのでしょう。真の空ならば、電磁波(光はその一部の波動領域)は伝播せず、重力は互いに作用しないはずであり、質量を持つ素粒子が消えたり現れたりは出来ないはずですから、この空間には、私達が呼吸している空気以外に、何らかの媒体が存在するのは確かな事に思われます。

 これを一部の研究家(必ずしも物理学者ではない)は、宇宙エネルギーとか、フリーエネルギーと呼んでおり、その正体を突き止めようと日夜研究を続けています。これは、宇宙誕生のメカニズムの解明、空間エネルギーの利用、重力の制御と宇宙空間の飛行原理、などに発展する重要な科学的テーマとなっていくはずです。これについては、私の仮説を交えて未来技術の紹介コーナーでお話ししたいと思います。◆ 

2.霊とは何か              

 「人間を含む全ての生命の本質は、生命エネルギーであり、波動である」という説を、証明は出来なくとも、科学として説明するために、前項の「1.空間エネルギーと宇宙」というテーマでお話ししました。そして、この空間エネルギーと、波動である霊体とは密接な関係があると、私は考えています。

 原子レベルで物質の実態を考えたとき、私達の目で物体を見るならば、分厚い実態があるように見えますが、実は、全く何も存在しないぐらいのスケスケの空間に過ぎません。何故ならば、原子というのは、表現が正確でないかもしれませんが、グランドにサッカーボール(陽子、中性子)が数個と、グランドの外側を何個かのゴルフボール(電子)が高速で走り回っている、そんな表現ができるようです。

 空間エネルギーはそのグラウンドに充満している空気のようなものだと考えてください。素粒子よりも遙かに小さいエネルギー素子(私の造語)は物質を簡単に通過することができることが、前述の説明で了解できるはずです。電磁波や光が壁やガラスを透過することができる事もある程度説明できるでしょう。私の仮説ですが、その質量を持たないエネルギー素子にも性質の異なる複数の素子があり、また素子を構成する段階的構造があるのではないかと考えています。

 文学的表現をするならば、霊とは神の息吹が宿った生命エネルギー体であると言えます。科学的表現をするならば、これは私の仮説ですが、霊とは自励振動を続けるエネルギー体である、わかりやすく言うと、周囲のエネルギー吸い込み吐き出すポンプ、または絶えず発電を続けている発電機、こういう言い方が出来るであろうと思います。

 振動を続けている限り、霊として、生命としての命を持ち続けることができる。しかし、振動が止まるとき、霊として、生命としてのエネルギーは解体される時でしょう。では、何故、振動を続けられるのか、それは振動エネルギーを与え続けている存在があるからです。そして、その振動(生命)のメカニズムは何か、それは永遠の神秘かも知れません、おそらく宇宙の創造主のみが知ることに違いありません。

 例えて言うならば、霊とはエネルギーの海に浮かぶクラゲのようなものであり、そのクラゲは赤や黄色や緑のランプを点滅をしながら振動している、そしてその周囲には波紋が生じており、その波はどこまでも広がっている、こんな表現に近いかも知れません。エネルギーが固まって出来た島のようなもの、これが物質であり天体です。

 霊とは姿形なき生命エネルギーであり、永遠の命を持つ、ただし、それは神に生かされているからです。そして、良き念(おも)いを発し続けることを神は願っています。念いとは、言葉として思う、考えるという段階より下層の精神活動、無意識ながら心の底から発している波動を言い、前述の《波紋》のことです。◆ 

3.人間の本質と神の子       

 人間の本質は霊であり、永遠の命を持つ生命エネルギーであるという説明をしました。次に、人間は神と本質的に同じ属性を持つ、すなわち神の子である、という話をしたいと思います。

 私達が住むこの三次元宇宙は、とてつもなく広い、どれくらい広いかというと、光の速度で150億年かかる距離を半径とする広さ、と言われています。そこに銀河が約1000億、そして私達の銀河には約2000億の太陽が輝いていると言われています。その一つが、私達の太陽です。そして、物理学上どうやら、そういう三次元宇宙が沢山あって、それがあるルートで相互につながっているらしいという事が分かっています。

 このとてつもなく広大な宇宙を神は創られました。では、創るに際し、神は何をお考えになったでしょうか。自分が全知全能の神になったつもりで考えてみると、少なくともある程度の理解が進みます。

 ただ単に無機物の銀河や太陽を何千億も創って、一人???で眺めて何か面白い事があるでしょうか。箱庭のような風景を眺めて楽しむとしたら、それはかなりレベルの低い楽しみ方と言えるでしょう。では、生物をいろいろと創って繁殖させたらどうかという事になりますが、蟻や鳥や動物を沢山創って面白いかというと、やはり全知全能の神は面白いとは思われないだろうと、容易に私達でも考えられます。

 貴方という人間が、もし自在に自分の分身・子供を創れるとしたら、相当な楽しみ方が出来ると思いませんか。幼い子供達が沢山、様々な銀河で、色々な星で、異なる環境で成長し進化していく、その膨大な数の光の粒子が渦を巻きながら進化を続け、そして創造主である全知全能の神、すなわち親に向かって成長してくる姿を御覧になり、「愛しい我が子達よ」と思われるに違いありません。永遠の時間の中で、慈しみ、我が子達の成長を楽しまれる、これが最高の楽しみ方ではないでしょうか。

 膨大な数の銀河と太陽、そして生命を神は創られたけですが、そこに我が子達をただ単に自由に遊ばせておいて進化するかというと、そうではないことに気がつきます。やはり、切磋琢磨、良い意味で競争があり、また様々な試み、進化の進め方、こういう進化の実験をしながら、神は楽しまれるだろうと気がつきます。そこで、次に何をお考えになるだろうか。この先のテーマは、別の項目に譲ります。

 宇宙の創造神は神に似せて人間を創られた、という説明は以上の通りです。但し、無限に近い数の生命と人霊を創られ、更に進化のための磁場として膨大な数の銀河と太陽系を創られたわけですから、そのスケールは計り知れず、全容の理解は人間をはるかに超えたところにあると思われます。 

4.心・魂・霊・幽体・肉体の関係  

【魂】霊とは本来姿形なき生命エネルギーですが、人体に宿る事で、人体と全く同じ寸法と形の「魂」を形作ります。幼児から大人になる成長過程で、魂の形状も肉体に合わせて変わっていきます。老化の過程でも同様です。

【幽体】魂がそのまま、肉体を着ているのではありません。幽体という下着を着て、肉体という上着を着た形態になっています。では、幽体とは何んでしょうか。実は、幽体は肉体の組織と全く同じ構造と機能を持った、霊的組織なのです。肉体の組織、例えば内蔵諸器官、筋肉、骨、皮膚、あるいは神経や血管というものは、細胞の一つ一つが生命であり、特に内臓組織は個別の生物と言っても良いものであり、一定の意識があるようです。

【肉体諸器官】もちろん、内臓は心と密接に関係していますが、自立して一定の働きをしており、意識は無くてもしっかりと働いてくれます。大変、ありがたい組織です。眠っていて、全く意識がなくても、肉体を健全に保つための機能が各内臓と脳にはあるのです。それは、人間とは別の意識を持つ生物であり、人体は複合生物と言えるものです。

【脳】脳は、霊的信号と肉体的信号のやりとりをする機能と、内臓組織を互いに調整するための機能を合わせもった器官です。「心と脳、霊、悟りとは何か」を参照。

【心】意識と呼ばれるもの、理性、感性、悟性、知性、記憶、その他、精神活動の全てを司る霊的器官、人間の本質そのものです。直径30cm程度の大きさで、胸の付近にあり、脳と太いパイプでつながっています。「心の構造」を参照。

5.色心不二(しきしんふに)        

 仏教の言葉で、色は肉体、心はこころ、不二とは分けられない一体であるという意味です。私は、伝統的な仏教を余り知りませんので、その系統の方が私の解説に異を唱えられるかも知れません。

 今まで、人間の本質は霊である、肉体と心は別であると言ってきました。一見すると、大きな矛盾に見えます。しかし、そうではありません。確かに、肉体と心は別です。しかし、この三次元の現世で修行するにおいては、魂は肉体に入らなければならない、また肉体の中に入って修行することが課題なのです。つまり、《この世では》肉体と心は一体である、と言っているのです。

 では、なぜわざわざ言う必要があるのか、この点を理解する必要があります。二つの意味があります。第一は、魂は肉体に入っている以上、肉体の維持保全の本能や制約からくる様々な、欲望、悩み、苦しみ、といった煩悩から誰も逃れることは出来ません。逃れよう、忘れよう、我慢しようと、必至になればなるほど煩悩の炎が燃えさかります。そして、益々苦しみが深くなります。忘れることも逃れることも出来ない、とすればほどよく煩悩と付き合うしかありません。釈迦の言われた中道です。そこに、修行の道筋があるという認識が大事なのです。

 第二は、肉体は心によって創られるからです。生まれてから、現在までの心の念いの連続が、現在の貴方の肉体を造り上げて来ました。遺伝的な素質もあるでしょうが、多くはそうです。そして、幽体の説明で、幽体は肉体と全く同じ霊的組織を持っていると言いましたが、心にマイナスの念いがあると、やがて憑依されます。憑依されると幽体の憑依された場所から、生命エネルギーが抜き取られます。また、憑依されなくとも、心に病を持つと、霊体そのものの生命エネルギーの補給が低下し、その結果幽体の生命力が落ちてきます。いわゆる、免疫力が低下するわけです。その結果、やがて肉体に様々な病変が現れ、また原因は物理的なものであっても、回復が遅くなります。癌の発生と消滅はその典型的な例です。

 すなわち、心に病があると肉体に病変が現れ、肉体に病気があると心も苦しむ、心が苦しむと更に免疫力が低下し、更に病気が重くなるという結果になります。それほど、心と体は表裏一体であり、密接な関係があるのです。これを、色心不二と言います。この三次元世界で生き、修行するための限界でもあり、またそれ故、修行ができるのだ、という二つの意味があります。 

6.輪廻転生               

 人間の本質は霊であり、死んでも命があります。そして人間はあの世からこの世へ生まれて来て、人生修行を終えた後に、死んであの世に再び帰る存在です。これを輪廻転生と言います。

 人霊が誕生してから数億年以上が経過しているわけですが、この間、数限りない転生をくり返してきました。通常は300年から400年ぐらいのサイクルで転生していると言われています。一般的には、若い魂はサイクルが短く、進化した魂はサイクルが長いのです。この世の生活に慣れるための修行をしている魂、心の修行の段階の魂、世のため・人のため・文明の進化のために生まれる魂、新しい価値観・文明の基礎を創るために生まれる魂、いろいろな魂があり、生まれ変わりのサイクルも当然違ってきます。

 輪廻転生のすばらしい点は、 

【1】ある事をマスターする(悟りを得る)まで人生のやり直しができる。

【2】全く異なった時代・環境・職業で学ぶことができる。

【3】様々な段階・異なる分野の魂達との出会い、互いの学びあいができる。

7.波長導通の法則

 霊の本質はエネルギーであり、波動であるとお話ししました。波動の基本的な特徴は、周波数(振動数)と波長というものを持つことです。周波数が高くなると、波長が短くなります。振動数というのは、ゼロから無限大まであり、波長の低い方が電波と呼ばれ、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線という順序になります。しかし、霊的波動というのは、これより遙かに高い領域であろうと思います。そして、これを捕らえることができる科学技術は、現在まだありません。

 波動には大きな特徴があります。 

【1】同じ波長、振動数の波動は導通します。導通するとは、互いに影響し合うという事であり、増幅し合い、いわゆる共振現象が起きます。

【2】異なる波長同士は、互いに何の影響も与えません。素通りします。互いに、その存在に気がつかないとも言えます。

 霊は波動であるため、この波長導通の法則が、霊の世界を理解するために極めて大事なのです。死後、天国と地獄、その中でも無数の階層に分かれ、異なる世界に分かれて住むようになるのは、この原理があるためです。 

8.個と波動の関係           

 霊の本質は波動であると説明しました。人間はひとり一人個性というものがあり、また悪霊、天使、高級霊、神、進化などというものが、波動としてどのように説明できるのかという話をしましょう。

 特定の波動というのは、一定の振動数と波長を持ちます。以下は私の仮説ですが、 

【1】霊の持つ振動数は、おそらく電磁波(可視光線を含む)より遙かに高い。

【2】霊は非常に多くの種類の波動から形成されている。

【3】個々の霊は、構成要素として等しい種類の波動を持つ。

と考えられます。ここで、種類の違いというのは、振動数の違いを意味しています。

 通常の音は、何種類もの波動によって合成されています。同じ音程(振動数が同じ音)でも、楽器によって音色が違います。また音声を聞いただけで、肉親や友人ならば、誰であるかが分かります。この音色、音の質というものは、合成された波動の波形(波の形)で形成されます。ここに、三種類の波動があり、これを合成して出来る波形の数は無限です。何故かというと種類は三種類でも、その強弱は無段階・無限に変えられるからです。これは、可視光線でも同じであり、色または光の三原色を混ぜ合わせることで、全ての可視光線を表現できるのはそのためです。

 霊波において、仮に、振動数の低い波動は神から遠い、高い波動は神に近いとします。ひとり一人の個性が全員異なる事、また地獄霊から人格を持つ神霊までの違いが、この波動の組み合わせと強弱によってある程度説明できるのです。波長導通の法則により、低い振動数が支配的な人は、やはりその振動数に適合した世界の住人となり、高い振動数が支配的な人は、高い境地の世界の住人となることが説明できます。実際はこのように単純では無いかも知れませんが、理解を深める一つのモデルとして参考になると思います。

9.波動と次元               

 霊の本質が波動である事から、次元という考え方が生まれる理由について説明します。

① 三次元世界 《生々流転、諸行無常、「空即是色、色即是空」の世界》

 三次元世界は、縦・横・高さという尺度によって空間が規定され、変化という時間軸の一断面が、今現在の世界です。尺度という概念は、物質という存在から来るものであり、時間という概念は全ての物質が一定の変化を続けていることから来た概念です。これを仏教の言葉で、生々流転、諸行無常と言っています。我々が目にしている宇宙は、おそらく統一された空間と時間を共有しているものと思われますが、全く異なる他の三次元宇宙は、同一のものとは限らないと考えることが出来ます。

 私は、物質の単位である素粒子と言われるものも、生々流転、諸行無常の原理の中に統一されていると考えています。すなわち、この三次元世界は、物質と空間エネルギーが輪廻転生する世界である、そう考えるのです。ここで、有名な釈迦の「空即是色、色即是空(くうそくぜしき、しきそくぜくう)」という言葉を少し説明します。

 空(くう)とは何も無いという意味ではありません。目には見えないが、何か有る空間という意味であり、色(しき)とは色(いろ)という意味ではなく、目に見える物一切という意味です。すなわち、目に見えない世界から、目に見える物が生まれ、また目に見える物が死んで、見えない世界へ帰るという意味であり、目に見える世界と見えない世界を統一する概念、すなわち宇宙全体を支配している輪廻転生の原理を表した言葉です。

 これを、あの世とこの世の世界、霊の世界と肉体の世界、三次元世界と後述の四次元世界、またエネルギーと物質の世界で説明することが可能です。宇宙全体、物質とエネルギーの関係を釈迦は熟知していたはずですが、当時の人々は、このような概念を理解できる段階ではなかったために、釈迦は「あの世とこの世の関係」としてを当時の人々に説明しました。
 
 この三次元世界と、後述の四次元以降の世界とは、同じ空間に重なり合って存在していますが、肉体の目では四次元以降の世界をキャッチ出来ません。それ故、なかなか四次元以降の世界の存在を認識出来ないのです。しかし、電波や磁界、原子や分子の世界を認識できる時代なのですから、心の目を覆っている鱗をよくよく落とせば、あの世の存在をしっかりと認識できるはずなのです。 

② 四次元世界 《幽界(地獄・精霊界)・自己中心の世界》

 霊の世界は波動だとして、空気のようにもやもやした存在だと、互いに認識することが出来ないだけでなく、簡単に言えば全く面白くない世界になります。そんな世界を神が創られるはずもなく、天国も地獄も無くなってしまいます。あの世は、この世という物質の世界と同じように、いえそれ以上に様々な植物、生物が生息しており、自然界の風景、構築物、建築物などあらゆるもの(物質ではなく)が、エネルギーを固定化することによって創られています。

 この世に最も近いあの世の世界を幽界と言い(地獄・精霊界)、四次元の世界と呼ぶことが出来ます。それは、縦・横・高さと時間軸を加えた世界だからです。あの世には物質が無いのに、縦・横・高さとは何かという疑問が生じますが、先ほどエネルギーを固定化して様々なものが創られていると言いましたが、地球という磁場で人霊が進化を続け、生息している関係で、相対的に一定の尺度が設けられていると考えれば良いと思います。次に、時間軸を加えたとは、どういう意味かを理解する必要があります。

 三次元世界は、生々流転、諸行無常の世界であり、それによって絶対的な時間という概念が発生しましたが、四次元の世界はそうでは有りません。何かの作用がない限り、風化したり、自動的に変化しない世界です。すなわち、時間があるようで無い、無いかと思えば有る、つまり時間の概念は相対的に存在する世界と言えます。

 あの世は「念いの世界」、すなわち「心の世界」ですから、意識や認識が固定化されていると、その人の時間はその時代で止まったままです。300年前に死んで時間が止まったままの人は、300年前の意識と環境の中で生活しています。近代化された時代に死んだ人が、あの世に行けば、300年前の環境・世界へ行き、その人に会うことが出来ます。すなわち、時間軸を行ったり来たりすることが出来る世界と言えます。三次元世界では、時間軸の断面でしか生きられない世界であり、時間という認識は有っても時間を超えること、超越することは出来ません。四次元以降の世界は、時間軸を見渡せる世界と言うことが出来ます。
 
 一方、認識力が高い霊人、天使と呼ばれる霊人は、日々努力研鑽し、また地上の観測などの情報もあり、時代認識、また地上の変化に合わせて環境や生活スタイルを変えていきますので、一定の時間感覚というものが有るようです。しかし、高度な霊人、大指導霊と呼ばれる方々は、「一則多、多即一」という高度の霊能力が有りますから、時間という概念は、たとえ有ったとしても、地上の人間の憶測を遙かに超えたところにあるようです。

 この世と四次元の世界は空間的にも非常に近く、一部は重なっているために、人間は地獄の影響を非常に受けやすい環境に有ります。また、人の心は一念三千といい、この世は天国と地獄が混在する世界と言えます。死んでから後に、天国・地獄が有るのではなく、この世に生きながら天国があり、地獄が有ると言えるのです。

③ 高次元の世界 《天国・神の世界・調和と愛・人助けの世界》 

 波動の特性について前述しましたように、波長には無限の段階がありますが、波長導通の法則から、異なる波長・振動数の波動は導通することが出来ません。従って、簡単に言えば、異なる波長を持つ霊人が住む世界と世界は素通りしてしまう、あるいは交互に訪問できない世界である事になります。

 そして、この波長導通の法則から、無限の階層ができあがることになります。実際の霊人は複数の波動を持つ、また有る幅で変動していると考えられるため、そんなに単純に固定化されたものでは無いかも知れません。しかしながら、有る一定の幅の波動範囲から、別の領域には原則として行けない事になります。

 これが、天国と呼ばれる世界も、無数の段階がある理由です。それを文学的にわかりやすく表現すると、五次元善人界、六次元神界、七次元菩薩界、八次元如来界、九次元宇宙界、十次元世界、十一次元世界、・・・・・という次元として大きく分類されます。同じ次元でも、細かい階層があり、横の広がりは無数に有ります。 

④ 高次元の世界から低次元の世界へ 《アクセスの原理》

 では、異なる次元の霊人は原則として交流できないのは理解できたとして、それでは、地球霊団を指導している九次元宇宙界の大指導霊は、地球霊団全域を指導できない、見渡すことが出来ないことになってしまいます。ここで、もう一つ大事な波動の説明をしなくてはなりません。

 波動の性質として、非常に高い周波数の波動は、低い波動を表現できるのです。逆は全く出来ません。ラジオやテレビの音声は非常に高い振動数を持つ搬送波と呼ばれる波動に音声という低い波動を乗せて送信しています。すなわち、高次元の世界の天使は、地獄の奥底まで行くことが出来ますが、地獄の住人は絶対に天国へは侵入できないのです。また、下界、次元の低い世界を自在に観る事が出来ますが、地獄の住人は天国を垣間見ることすら出来ないのです。

 ただし、行くと言っても三次元世界で肉体が移動する、旅行するというイメージとは大分異なります。天使は波動レベルを落とさないで、地獄に直接降下することはできません。少しでも波動レベルが高いと、まぶしい光しか見えない、いえ、光すら見えないことになります。これでは行ったことになりませんので、極度にエネルギーを落とす必要が有ります。この時、その天使が本当に地獄へ行くのか、それとも分身が行くのか、あるいは立体スクリーンを降ろしてそこに投影させるのか、波動の世界ですから霊人の本来の次元によっていろいろな方法があるでしょうし、またこのような表現が実態と同じかどうかは別であり、理解の方法として説明しています。 

10.霊波の速度           

 霊の本質は波動であり生命エネルギーである、そしてエネルギーの海に浮かぶクラゲに例え、絶え間なく活動を続けるクラゲの周囲に波紋が広がる様子を説明しました。その波紋というのは、念(おも)いという波動であり、一般に霊波と呼んでいます。英語で言うとテレパシーがそれに当たるのでしょう。ただし、無意識に発している念はテレパシーとは言わないようです。

 この宇宙と生命体の全てを創造主が創られたとしたら、全宇宙を統括する意識、銀河群を統括する意識、星雲や銀河を統括する意識、銀河の各星団を統括する意識、いろいろな高次元の意識体が有るはずであり、実際に地球を管理している九次元宇宙界の大指導霊は、他の惑星や星雲を管理しているメシアと自在に交信し、交流しているのです。


 私達の目に見えている三次元宇宙という空間は、150億光年を半径とする大きさを持つらしいと分かっていると前述しました。光の速度で150億年かかる距離ですから、光や電波通信ではとてもこの宇宙空間の交信など不可能だと分かります。従って、霊波というものは光の速度を超えた遙かに速い速度を持っているはずであると推測できます。例えば、光の速度で10万年掛かるところを1秒程度で到達する、それぐらいの速度が必要です。

 では、そんなことがあり得るのかと言いますと、私は充分にあり得ると考えています。この宇宙空間には空間エネルギーが充満していると言いました。そして、光は横波であり、約30万Km/secの速度を持ちます。媒体が存在し、横波が存在するならば、縦波も存在するはずです。そして、一般には柔らかい(表現は正確ではない)媒体において横波は伝播しないはずなのですが、横波である光が高速で空間を伝播するとすると、縦波は桁外れの速度で伝播すると考えられるのです。

 10万年が1秒に相当するに等しい速度の差があるという事になります。これを数字で表現すると3.15×10の12乗分の1という差になります。別のコーナーで、「心と脳、霊、悟りとは何か」というテーマで、脳とコンピュータの比較をしましたが、心に科学的構造があったとして、その中の演算速度が霊速であるとすると、コンピュータの演算速度で10万年かかる計算を心では1秒で行う、そういう差があることになります。(単なる計算は圧倒的にコンピュータは早い、しかしここで言う計算とは、意識や感情その他の人間的特性を表現する場合の計算という意味)

 前述の「脳とコンピュータの比較」の項で、心のビット数は全宇宙の陽子と電子の数より遙かに大きいという計算ができるという話をしましたが、演算速度も超が付く桁違いだということになります。

 霊波の速度は超桁外れの速度を持つ、という理解を得ておくと、霊能力の極致といいますか、いわゆる神業という様々な霊能力を論理的に理解することがある程度可能になります。これぐらいの差があるならば、九次元宇宙界の大指導霊が隣の銀河における会議に参加するとしても、それは隣近所へ訪問する程度の事であり、三次元空間の距離などというものは有って無きに等しい存在になるわけです。ここに、宇宙空間を飛行するためのヒントも有ります。 

おわりに                  

 霊的世界を理解するためには、波長導通の法則が非常に重要です。天国と地獄が形成され、また同じ地獄でも無数の広がりと深さがある理由、そしてそこへ赴く理由、またそこから這い上がれる理由などを説明するための重要な原理だからです。



御自由にリンクを貼っていただいて結構です
LinkIcon
http://www.the-seven-seals.jp/

The free background
photographs are acquired from
http://www.h3.dion.ne.jp/~xosada/index.html