ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 4-⑦ 心の傾向性の修正方法 ◆◆◆
書籍「地上最強の商人」に学ぶ
2007.11.29 窪田光治

1.はじめに

 「地上最強の商人」という本の紹介と書評を述べましたが、成功するための一定の原理を学ぶと同時に、そのための心の姿勢を造り上げる事、それが出来れば誰でも成功する事が出来る、というのが成功哲学です。この本は、「良い習慣を身につける事」から始める実践の書です。

 反省と「地上最強の商人」とは何の関係もないように見えるかも知れませんが、実は非常に深い関係があります。自己を発展的に改造したい方、心の負の傾向性を修正したい方は、書評と併せて参考にしてください。

2.反省の三つの意味

 反省にはいろいろな方法、例えば釈迦の八正道、あるいはキリスト教では懺悔、反省とは少し意味が異なるかも知れませんが、心の浄化のために神道では禊ぎ払い、という形態があります。いずれも神の目から見たとき自分の至らなかった点を反省し、心を浄化するという大きな目標があります。

 では、反省は心を浄化するだけかというと、そうではありません。もう少し詳しく見ると、

① 神に許しを請う、誓う 謙虚さの向上。心に刻む→傾向性の修正

② 想念帯の曇りを取る 心の浄化

③ 自分を許す 愛すべき自分と心の平衡を確保

④ 心の傾向性を修正する 自己改造(魂の修正、カルマの刈り取り)

⑤ 自己を進化させる 自己創造(魂の拡大と発展、新しいカルマの原因)

想念帯と反省の関係 :  想念帯とは過去の念(おも)いのエネルギーが全て記録されている心の構造の一つ。単に記録されているだけでなく、それはエネルギーとして活動しており、ストーブの輻射熱のごとく、一定の輻射エネルギーを放射していると考えられます。すなわちそれは、過去の間違った念いはすでに過ぎ去ったことであっても、心の中を覆う光化学スモッグの様に、今なお潜在意識の下で心を乱し続けている事を意味します。この過去の記録から輻射エネルギーという光化学スモッグが二度と発生しないように、中和処理をする方法が反省です。その結果、スモッグが取り除かれ、必然的に心の浄化が進み、透明性が高まります。

 基本的条件として、謙虚であり、正しさとは何かを知っていないと反省は出来ません。従って、どの程度の謙虚さか、どの程度正しさを認識できるかによって、反省の深さ・完成度は100人100様だと思います。しかし、例えそうだとしても、上記の要素を全て含んでいるはずであると考えます。大きく分類すると、反省には《心の浄化》、《自己改造(魂の修正)》、《自己創造(魂の拡大と発展)》という三つの重要な目的がある事になります。


 ①②は心の清らかさを取り戻す、③は自己の回復、④⑤は積極的な魂の自己革新と生長のためであると言えるかも知れません。今世に生まれて①②③だけで終わったのでは 余り積極的な生き方であったとは言えないと思います。やはり、④⑤に踏み込んでこそ、三次元世界での修行がより大きな意味を持つのではないかと思います。

 過去または現在の失敗した行為を数え上げ、そしてそれを反省することから出発して、ある特定の行為をしなかったことに対する反省、またはもっと優れた行為が出来たのではないかという反省へと進み、更に未来の自分像を見据えた上で現在の在り方を反省する、反省にはこのような発展があるという認識が大事です。

 個別の内容については、このコーナーの趣旨から外れますので、別のコーナーで考えることにします。

3.心の傾向性を知る
           
 日常生活(家庭、職場、友人関係)において、「ああ、失敗した」と思うことは良くあることです。この失敗を二度・三度、何度も重ねて学習し、やがて同じ事は二度とやらなくてすむようになっていくのが一般的なのですが、しかし、心の根っこにある同じ何かが原因で、再び別のことで失敗したと思う体験は結構あるのではないでしょうか。

 反省を学び、過去の《行為の是非を反省》することで、心の浄化が進みます。しかし、少しでも油断すると、心の中の庭にたちまち草が生え、また心の湖面は木の葉で覆われてしまいます。また磨き上げた珠も次第に錆びて参ります。何度も同じ事をくり返していたのでは、前項の④⑤へ行くことが難しく、また③の自分を許すことが次第に困難となりましょう。自分を許せない人が、他人を許す事が果たして出来るかどうか、その結果ますます袋小路に入ってしまいかねません。

 反省を心がけている人は、そうではない人に比べると、学習効果は高いはずです。しかし、反省内容はその都度変化しますから、一度や二度で自己改造はできません。反省によって自己改造・魂の傾向性を修正するまで踏み込むためには、余程、毎日同じ反省を繰り返しなければならないことに気付きます。内容によっては、何度も生まれ変わってこの修正作業・カルマの刈り取りをすることになります。

 反省の大事な点は、失敗の原因を探り、自己の魂の傾向性をしっかりと認識することにあります。それはすなわち自己を洞察することであり、自己の探究へとつながっていきます。そして、何度も同じ行為を反省しなくて済む方向へ切り替えていく努力が大切になります。

 行為以前の段階、念いの段階で踏みとどまり、行為を未然に修正すること、さらに進んで、不適切な行為という念いそのものがなくなり、適切な行為の念いが瞬時に心を支配する、そういう自分に改造することが大きな目標です。

 傾向性を知るとはどういう事かと言いますと、無意識に反応する心の部分を知ることです。無意識にいつも考えているテーマは何か、またどういう場合に条件反射的に感情が動きやすいか、いつも何かに引きずられていないか、こういう角度から考えると次第に分かってくるのではないかと思います。

4.自己改造とは何か          
         
 原因が無意識の想念にあるわけですから、自己を改造するためには「無意識の意識」すなわち潜在意識の傾向性を変えれば自己を改造できる事になります。しかし、潜在意識を変えるのは容易ではないと誰もが思うことでしょう。

 一般的には、失敗を重ねながら、また経験に応じた学習結果を潜在意識にたたき込んでいくのが人生とも言えます。反省もまた心に深く刻む行為であり、やはり潜在意識にたたき込んでいるわけです。後者は前者よりも積極的な作業だと言えますが、これはまだまだ受け身であり、本当の積極的な自己改造とは言えません。

 何故なら、

1  潜在意識に叩き込むのは容易なことではなく、失敗した時の回数だけ反省しても、なかなか真の自己改造までには至らない。

2  失敗をいくら反省しても、成功者にはなれない。何故なら、成功の原理を学んでおらず、成功するためのプラスの心の傾向性を身につけることは出来ないからです。

3 反省だけでは、成功のための経験を積む事が出来ない。

 では、どうすれば良いのか、ここからが核心です。

5.成功哲学と「地上最強の商人」
        
 成功哲学とは《成功するための心の姿勢》であり、その心の姿勢を身につける事です。ですから、知識ではなく、《潜在意識にたたき込む》事が大事であり、無意識にそのような発想が湧いてくるまで、潜在意識を改造する必要があります。その具体的、方法論が書かれているのが「地上最強の商人」です。

 「地上最強の商人」では、一巻の巻物を一日3回読み、これを1ヶ月間続けます。従って、十巻を読み終わるまで300日かかり、同じ文章を90回づつ読む計算になります。これだけで大変な努力を要するわけですが、その努力が続けられる事がまず成功への第一歩となります。一巻目は、良い習慣を身に付け、毎日の努力を欠かさない事を心に誓い、第二巻目は、今日一日愛をもって生きることを誓う、なぜなら愛は如何なる仕事でも成功の最大の秘訣だから、と潜在意識に言い聞かせる、という内容から始まります。こうやって、毎日チェックシートに一日3回づつ印を付けいくのです。

 成功哲学の秘訣を心に刻むだけでなく、現在の潜在意識における色々な負の傾向性を変えるためには、一度や二度でできるはずはありません。百回、千回、一万回ではどうでしょうか。一日三回は無理だと言われるならば、一日に一度、潜在意識にたたき込むとすれば、一年で364回、十年で3650回、三十年で約一万回です。一日十分だけ時間を取るだけですみます。こう考えると、できるかも知れないと思われる方も多いのではないでしょうか。

 「それでは貴方はどうなのか、傾向性を直すことができたのか、それが聞きたい」という方がおられると思います。私は、「地上最強の商人」のプログラムを一年間実行し、現在でもその内容を要約し、更に色々な修正項目をそれに追加して、日に一度、仕事を始める前に暗唱しており、始めてから約10年ぐらいになります。徐々に効果は出つつあるという実感を持っていますが、何事も100%完全というわけにはいかない道理であり、「現在、一生をかけて実験中である」とお答えしておきます。

 ただし、体験からもう少し具体的に説明します。まず、何十回も繰り返し読んでいる内に暗唱できる様になります。そして「その場面」に遭遇したとき、暗唱の内容が瞬時に頭に浮かぶようになります。実感としては、条件反射的な心の動きをかなり早い段階で発見することが可能になります。それでも、はやる心・感情を抑えられるか、コントロール出来るか、が問題なのですが、しかしそういう訓練を経て、はやる心・感情が湧いてこなくなる、少なくなるという観察もまた出来るわけであり、次第に修正がかけられていくことになります。これを成功の「わだち」で後述します。
                         
 反省は非常に大事です。そして、反省の結果、自分の心の傾向性を知ったならば、これを紙に整理してトイレに貼るという方法を思いつかれる方もあるはずです。習慣にすることがコツであり、習慣にすることが出来れば、どんなことでも苦もなく毎日できるようになります。習慣になるグッドタイミングを生活に組み込むのです。「大変な努力」と前述しましたが、習慣にしてしまうことで、努力でも何でもなくなります。歯を磨くのと同じです。

 毎日毎日、これを声を出して心に誓う、やがて無意識にそういう考え方、行動ができるようになる日がくる事を楽しみにして。どうせやるならば、欲をだして項目を増やし、この世的にも成功者になりたい、そうお考えになる方は多いのではないかと思います。

 すなわち、積極的に心の傾向性を修正し、更に発展させるための方法は、

1 反省により、自己の心の傾向性と、根本的な原因を知り、これを項目として整理する。更に、理想的な自己像、または成功のための原理・心の姿勢を項目として整理する。最後に、導きを求めて神に祈るという項目を付け加える。

2 一日一回、声に出して読むという《良い習慣》を身につけ、必ず実行する。これが実行できる人は、既に自己改造に成功しつつあり、成功への道を歩んでいる事になります。

3 最低一年間は続ける、直らない項目は更に続け、直るまで一生続ける事。

 とまとめる事ができます。

 条件反射的に潜在意識が反応し、潜在意識からの衝動によって無意識に行動したり選択をしたりしてしまう自己を改造する事です。そして、小さくても良いのですが、成功体験を着実に積むことが大切です。失敗をくり返すということは、同じ道筋を何度も車輪が通ると「わだち」がさらに深くなり、深くなればなるほど別のルートをたどることが出来なくなるように、失敗ぐせ、つまり失敗する事を何度も学習している事になってしまいます。

 心の負の傾向性とは全く異なるプラスの心の傾向性、すなわち成功のための心の傾向性を身につけるためには、成功の「わだち・ルート・条件」を何度もトレースし、小さな成功体験を学ぶことでその「わだち」を次第に深くしていきます。そうすれば、簡単には成功の「わだち」から外れなくなっていきます。そして、心の修正だけでなく発展の原理を学ぶことが出来ます。すなわち、「地上最強の商人」という本には、負の心の傾向性を修正するための方法と同時に、発展のための心を造り上げる方法が書いてあるのです。

 反省と「地上最強の商人」は、実に深い関係にあることがお分かりいただけたことと思います。また反省と発展の関係も御理解いただけたでしょうか。

6.おわりに 
                  
 この世とあの世を貫く成功者になりたい、また自己を改造したい、そういう方には、「地上最強の商人」を参考にされると良いと思います。この本は、成功哲学というよりは神理の書であり、至る所に教えが凝縮されています。物語の中に、生まれたばかりのイエスキリストが登場するのも興味深いものがあります。

 この三次元の世界で修行する大きな目的は、調和を学ぶ事と魂の進化にありますが、心の浄化は、その前段として是非とも必要なことなのです。何故なら、「導きを求めて神に祈る」と前述しましたが、一寸先が闇であるこの世で成功し・調和を学びつつ発展的に生きるには、守護・指導霊の目に見えない指導が欠かせません。すなわち、インスピレーションを多く受けられる事が大事であり、そのために心の透明性は是非とも必要なのです。

 千里の道もまず小さな第一歩を踏み出すことから始まります。そして、また次の小さな一歩を踏み出す。この一歩一歩を習慣にし、成功するまで繰り返し繰り返し続ける、そうすればいつか必ず成功するはずです。 



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