ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 2-⑤ 表面意識(顕在意識)と潜在意識 ◆◆◆
2009.07.14 窪田光治


1.言葉の定義 2.表面意識(顕在意識)
 3.潜在意識②/種としての部分
4.潜在意識①/生まれてから形成された部分
4-1 通常の記憶 4-2 パターンの記憶 4-3 心の傾向性という記憶
 4-4 心の傾向性とは本来善でも悪でもない
5.潜在意識③/霊体としての全エネルギー
5-1 潜在意識③の本質
 ① 潜在意識が守護霊である場合 ③ 潜在意識に悪霊が登場する場合
5-2 守護・指導霊とインスピレーション
 ① 守護霊の通信 ② 指導霊の通信 ③ 受信の条件 ④ 真剣な努力とインスピレーション ⑤ 生命または運命の分かれ道とインスピレーション ⑥ インスピレーションの全ては正しいか
5-3 地上体験の共有/霊的エネルギーの融合
6.終わりに

1.言葉の定義

 表面意識の定義をするならば、この世に生まれてから形成された意識と言えると思います。潜在意識は、生まれた後に形成された部分、生まれるときにあの世から蒔かれた種の部分と、魂の兄弟(自分の全エネルギー・守護霊を含む)に繋がる部分とに分けられると思います。

 実際は、表面意識も潜在意識も、全部が自己の生命エネルギーですから、姿も形もない電波のようなものであり、このように分離したものとして存在するのではなく、機能または役割として説明するための便宜上の区分である、とまず最初に確認しておく必要があります。

表面意識(顕在意識)

生まれた後に形成された意識

潜在意識

① 生まれた後に形成された部分 = 現在の心の傾向性
② 種(たね)としての部分 = 魂のDNA = 本来の心の傾向性
③ 霊体としての自己の全エネルギー = 真の潜在意識 = 魂の兄弟

 表面意識については誰も異存ないと思いますが、潜在意識については一体何なのか、多くの方が分かったようで分からない部分です。また単に潜在意識と言った場合、①であったり②であったり、③であったりします。

 精神世界または宗教の世界においては、潜在意識とは③を指し、自己暗示の世界では①を指し、成功哲学の分野では、①と③の両方に係わっています。この違いを確認しないで話をすると、互いに相手の言う意味を正しく理解できない事になります。

 ①②は真に潜在意識と言えるのか、この点も含めて明らかにしたいと思います。

2.表面意識(顕在意識)
     
 この世(現象界)に生まれると同時に、魂のDNAを持った《②種としての心》が徐々に成長し、やがて自我(表面意識)が芽生えます。お乳が欲しいと泣き、おしっこで気持ち悪いと泣き、心地良いと笑います。自我は、赤ん坊の時から既に育ち始めます。やがて、自と他を区別し、比較し、環境や様々な経験の中で、自己防衛本能や自己顕示欲、さらに名誉欲や支配欲なども芽生えていきます。

 「2-⑥ 真我と偽我」で解説しますが、表面意識全てを偽我、潜在意識③を真我と考える、または説明する人が居ますが、それは誤りであるとするのが筆者の説であり、それは様々な現象を分析して観れば明らかなことです。例えば次のように考える良く分かります。
 
 死後、あの世で《あか落とし(迷い・執着を捨てること)》をしますが、個としての意識全部(表面意識+①+②)をあの世に持って帰ります。そして、《③霊体としての自己の全エネルギー = 真の潜在意識 = 魂の兄弟》と合体し、エネルギーの交換をし、新たな体験と学びの成果を共有します。

 もし、《現世の表面意識+①》を持って天国へ帰らない場合は、あの世において現世の体験と記憶がなくなり、この世に生まれたことの一切が無になります。それでは、転生輪廻する意味が全くなくなります。

 表面意識は肉体を持つことから来る様々な迷いに非常に翻弄されやすい部分です。しかし、迷いを断ち切る、あるいは適正に表面意識をコントロールすれば表面意識は真我となります。生まれた後に形成された①の潜在意識の部分は、表面意識の在り方で悪しき心の傾向性を創り、あるいは良き心の傾向性を創っていきますから、真我ともなり偽我ともなります。

 以上が、表面意識はいつでも真我に成り得るという私の説の理論的根拠です。迷いの多い中で真我で生きる、そのために八正道の教えがあるのです。また神理が地上に蒔かれている理由であり、そしてそれは正しく神の慈悲であるのです。

表面意識即真我、真我即表面意識

 これが究極の目標《悟り》なのです。

3.潜在意識②/種としての部分---魂のDNA /個性/本来の心の傾向性

 これは、妊娠して3ヶ月目ぐらいに肉体に宿る魂を指しますが、霊としての意識はかなり制約されたものであるようです。霊が蚕(かいこ)のように繭(まゆ)に入っている状態と例えられるかも知れません。誕生後に心が芽生えて発達するための遺伝子DNAが埋め込まれていると考えるべきです。

 この時点で意識があるのか無いのかと言えば、受胎後お腹の赤ちゃんと話をしたという事などを聞くと、意識はあるようです。(②と③が導通しているとも考えられるので、②に本当に意識があるのかどうか、筆者には分かりません。)そして、一度、地上の空気を吸うと、過去の意識と記憶は例外を除いて封印されてしまいます

 堕胎、死産など、あるいは生まれてすぐに事故や病気で死んだような場合、天国でその魂はやはり幼児の意識のままとなり、霊として大人になるまでに長い時間が費やされる、という事が幾つかの霊言の中で証言されています。(「ベールの彼方の生活」参照)

 従って、種としての霊魂②は地上に芽を出し、成長して花を咲かせ、実を成らせるためのものです。ひまわりの種はひまわりを、朝顔の種は朝顔を咲かせていきます。ただ、ひまわりの花として、大きく咲くか、雨風に打たれて傷つくか、咲かずじまいか、それは誕生後の生き方、持って生まれた宿命、そして運命の開拓に掛かっています。

 この《魂の遺伝子DNA》は個性であり、個性とは《心の傾向性》の事です。カルマとも言います。ですから、この種が芽を出し、成長すると天国にいたときの霊としての《個性を引き継いだ心》として発達していくのです。《引き継いだ》という意味は、全く同じであるという意味ではありません。ここが非常に大事な点です。

4.潜在意識①/生まれてから形成された部分---現在の心の傾向性

 後天的に形成された潜在意識①《心の傾向性》の本質について考える前に、記憶という事をまず考えてみましょう。

4-1 通常の記憶

 生まれてから色々な体験や学習を通して記憶された膨大なストックが心の中にあります。通常の記憶形態を考えてみると、記憶を思い出すということは、表面意識にその記憶を載せるということです。

 そこには、《記憶内容を認識する》という工程が必ずあることに気がつきます。

4-2 パターンの記憶

 パターンの記憶とは次のような事です。

 例えば歩くとき、目標さえ意識的に決めれば無意識に歩くことができます。スポーツも訓練すると表面意識をあまり使わずとも肉体をコントロールできます。反射神経が体を動かすという言い方もできますが、神経の中に、どのような順番でどのように協調しながら筋肉をコントロールするか、そのようなプログラムがあるはずがありません。

 また、楽器の演奏を考えると分かります。ピアノの練習をした人は多いと思いますが、最初は考えつつ、運指を覚えながら練習します。やがて指が勝手に動くようになります。楽譜の一つ一つを見るのではなくは、ひとかたまりとして捉えているのであり、どの部分を弾いているのか意識が監視しているだけで、難しい曲や長い曲なども、いとも簡単に弾いてしまいます。やがて、楽譜を見なくても弾けるようになります。

 訓練によって覚えたパターンは、その一つ一つの要素を全て表面意識が認識しなくても、全体の流れを監視をしているだけで、演奏したり、体が自然に動くようになります。しかし、一つのパターンとして記憶するためには、繰り返し繰り返し同じ訓練をし続ける必要があることが実体験から分かっています。何百回、何千回、何万回とくり返さなくては本物にならないわけです。

 表面意識が細かいことを認識しなくても、一連の動作や一連の演奏ができるわけですが、これはあたかも潜在意識の作用であるかのように見えます。後述しますが、優れた演奏家やスポーツ選手になると、真の潜在意識が指導し援助するということが実際にあることも事実です。

4-3 心の傾向性という記憶 
       
 《4-2 パターンの記憶》が表面意識の《働き方》そのものに作用するものである場合、《心の傾向性という記憶》になります。

 この世に誕生して魂のDNA②を引き継ぎながら、新たな体験の中で新たな心の傾向性①を創り上げていきます。物事の考え方や、受け取り方、表現の仕方、いろいろとありますが、魂のDNAを基にして、表面意識を働かせるための《心の傾向性という記憶》が次第に修正され、新たな記憶もまた創られていくのです。

 心の傾向性とは、昔のレコード盤は溝が刻印されており、盤が回転するとその溝に沿って針が動き、その微妙に振動する針の動きを電気信号に変え、増幅されて様々な音色が再現される動作に似ています。音色が表面意識であり、溝という刻印が《心の傾向性という記憶》潜在意識①に相当します。

 人生において、何かに失敗すれば悩んだり考えたりします。同じ失敗がくり返されると、次第に自分の欠点を知ることになります。そして、それを直そうと努力するようになります。何度もくり返すことで、レコードの溝が次第に修正されていくのです。

 転生輪廻は通常数百年に一度ですから、全く異なる時代、環境の違い、文明の違いの中に生まれてきます。ですから、前回はそれほど大きな問題にならなかった魂の傾向性も、今回は新たな問題として浮上することもあります。

 このレコードの悪い部分の溝を早く修正し、新たな良い部分の溝を刻印するという積極的な作用が、釈迦の八正道であり、成功哲学であり、私が提唱する《心の傾向性の修正方法》、《自己改造三点セット》です。

4-4 心の傾向性とは本来善でも悪でもない

 心の傾向性を取り去ってしまうと、個性というものがなくなり、結局は自と他の区別が無くなります。神のエネルギーが拡散して魂が誕生したときは、皆同じ魂であり、個性というものは無かったはずです。自己という全く同じ意識を全部の魂が共有していたはずです。

 しかし、転生輪廻を重ね、異なる体験をする内に、自と他という意識に違いが出てきて、自他を区別するようになり、自己という魂となったわけですが、しかし、魂の奥深くには自他を区別しない共通のエネルギーを持っています。それが、神の子であり、皆兄弟であるという根拠となっています。

 ですから、心の傾向性というのは、本来中立であり悪でも善でも無いのです。ただし、バランスが取れていないときに問題が起きることが多く、あるいは個性が発現した時と場所が適切でないために、それが悪となって現象化する事があると言えます。

 例えば、楽観的な性格と悲観的な性格を考えた場合、楽観することも悲観することも、そのままでは悪でも善でもありません。しかし、台風が目前に迫っているのに楽観で押し通して大きな被害をみすみす出してしまえば、楽観は悪となりましょう。しかし、最悪を想定して周到な準備をしていれば、被害は最小限となり、悲観は善となります。

 時に楽観的になり、時に悲観的になる、その《時に応じて》どちらにでもなることができる必要があります。楽観的にも考えられ、悲観的にも考えることができる、時と場合によって両方を鑑みて行動を決定する、すなわち楽観と悲観を超越して一段高い心境になることができる、そういうバランスが取れていることが大切なのです。

5.潜在意識③/霊体としての全エネルギー = 真の潜在意識

 良くある話ですが、反射的に悲観的な言葉がでてしまう、また自己弁護的な話の内容になってしまう、このような心の傾向性を、潜在意識と言う場合がありますが、これは心に刻まれた一種の記憶であるという話をしました。記憶ですから、それ自体に意識はありません。

5-1 潜在意識③の本質

 しかし、潜在意識③は完全に分離した意識であり、真の潜在意識を意味しています。では、この潜在意識は何者かというと、それは自分自身であることが多いのですが、それだけではありません。大別するなら、潜在意識は守護霊、指導霊、悪霊である場合、この三つに区分できます。(ここで、分離と言いましたが、魂の兄弟として地上に生まれていることが主たる原因でそうなっています。)

① 潜在意識が守護霊である場合

 人間の本質は霊であり、永遠の命を持つ生命エネルギーです。そして、転生輪廻を通して魂の進化のために修行を続けています。神が定めた義務教育の期間と考えれば良いでしょう。

 神は魂の兄弟を定められ、分身5人と本体一人の合計6人から構成されるチームを造られました。元々は、個性ある一つの霊体のエネルギーを分光して兄弟となったのです。しかし、長い転生輪廻の過程で、地獄から長く戻らなかった場合が出てきたために、魂の組み替えが行われている場合もあります。

 地上から天上界へ戻ったときに、エネルギーとして融合し、地上の体験、知識、学びの内容を共有します。魂の兄弟とは全てが自分自身です。一人かと思えば6人、6人かと思えば一人、です。6人が全く同じかというとそういうわけではありません。

 交代で地上に出ていますから、多生の個性の違いがあります。自分の中に、6つの個性と意識があると考えれば良いと思います。なぜこの様なことが言えるのか、その原理については、「2-①心は貴方自身である」の中で説明した「一則多、多即一」「真我と偽我」を参照して下さい。

 原則として、次に地上に出る魂の兄弟が、地上にいる貴方の守護霊を勤めています。守護霊は地上にいる貴方が本来の目的を果たせるように、様々なインスピレーションを送るのが仕事です。しかし、守護霊の波動と貴方が導通しなくなると、守護霊は指導できなくなっていきます。    

② 潜在意識に指導霊が登場する場合 

 地上へ特別な使命を持って生まれた場合、全く別の個性を持つ指導霊が守護霊を勤める場合があります。

 また、専門的な分野、例えば芸術や科学そしてスポーツなどにおいて、本人の技量が向上し、しかも熱心に取り組んでいる場合、守護霊だけでは充分な指導ができなくなってきます。その場合はその指導に相応しい別の先生・指導霊を呼んできます。そして、その専門に関係したインスピレーションを送って指導をするのです。

③ 潜在意識に悪霊が登場する場合

 真我となっているときは、守護霊や指導霊が潜在意識として指導できます。しかし、偽我の状態になっているとき、例えば、妬み・恨み・嫉妬心その他のマイナスの念い、あるいは悩みや迷い、そして様々な執着に捕らわれているとき、心の波動は乱れに乱れて粗くなっていますから、守護・指導霊の精妙な波動はかき乱され、心の波長は導通できません。外乱信号・ノイズが大きくて、精妙な電波を捕らえられない事になります。

 しかし、粗い波長に導通できる者達がいます。これが悪霊と呼ばれている者達です。悪霊とは、妬み・恨み・嫉妬心その他のマイナスの念い、そして様々な執着に捕らわれている霊達であり、本質としてその人と同じ心だから導通できるのです。これを波長導通の法則と言います。

 ですから、通常の人は数匹の悪霊が出入りしていると言われます。(貴方は大丈夫ですか?)心の波長が乱れたままに人生を送っていると、次第にその影響は大きくなっていき、やがてささやく声が聞こえたり、最悪の場合は、肉体そのものが占領されてしまい、自らの心は仮死状態???となっていくようです。

 昨今、様々な猟奇事件、痛ましい事件が頻繁に発生していますが、どうしてそんなことができるのかと不思議に思われるものが多いことに気づきます。これらは、悪霊の影響であると考えることで、その異常さを理解することができます。

 悪霊の目的は、取り憑いた人間から生命エネルギーを吸い取るだけでなく、人間をいじめたり悪戯をしておもしろがったりしています。彼らは、人が不幸になることを見たり、人を殺したりすることが、楽しみであるのです。悪霊の生態については、高橋信次著「悪霊Ⅰ・Ⅱ」を参照して下さい。

 《己心の魔》は自分の心に住む悪魔、《積極的な偽我》と言うことができるかも知れませんが、いずれにせよ、本物の悪霊に指導されないように、心をしっかりと観察する習慣を持つことが大切です。

5-2 守護・指導霊とインスピレーション

 運が良い、運が悪い、九死に一生を得る、こういう言葉があります。あるいは、アイデアがひらめいた、ピンと来た、あるいは演奏家は見事な演奏をする、スポーツ選手もすばらしいプレーをする、こういうことがよく言われます。

① 守護霊の通信

 例えば、ある人は毎日、工事現場の側を通って通勤しているとします。途中、ふと、靴紐を結び直し、その僅かな時間のずれにより、工事現場の上から落下した鉄材の直撃を避けられた、こういう事はよくある話です。この《ふと》というところが、インスピレーションであり、守護霊様の通信であるわけです。

 芸術家、科学者、技術者、あるいは職人であろうと、いわゆる専門家と呼ばれる人たちも、日夜、課題に真剣に取り組んでいますから、《ひらめき》という形のインスピレーションは多くの人が経験しているはずです。

② 指導霊の通信

 過去の魂の経験には無かった事をこの世で経験することも多くありますから、本人の努力によって、守護霊が対応できないレベルに達することも多くあります。例えば、優れた演奏家やスポーツ選手などの場合、何人かの指導霊が守護霊に依頼されて指導する事が在ります。他のどんな分野でも同じです。

③ 受信の条件

 真の潜在意識、すなわち守護霊のことですが、この方達は、実在界から地上に生まれた魂の兄弟を見守り、首尾良く人生の目的を達成できるように、様々な形でインスピレーションを送っています。

 しかし、表面意識・顕在意識が活発に活動していると、守護霊様が送る微弱な霊的信号は乱されて、表面意識はそれをキャッチできません。ですから、インスピレーションを受け取るときというは、心が平静で、波風が立っておらず、ぼんやりしている、つまり余り活発に表面意識が活動していないときが多いのです。

 スポーツや演奏というのは、考えながら筋肉を動かしたり演奏しているのではありませんから、プレー中、演奏中に直接インスピレーションを送っていることが多いと思います。音楽家や絵画などの芸術家の場合は特にそうだと思います。

 科学者や技術者の場合は、散歩していたり、トイレの中とか、朝起きてぼんやりしている時とか、余り頭脳を使っていない時に、いわゆるひらめきがあったと、いろいろな人が証言しています。ニュートンがリンゴが落ちるのを見て、地球に引力というものがあることに気づき、それが万有引力の発見に繋がったと言われているのも、こういう場合の典型的な例だと思います。

④ 真剣な努力とインスピレーション
    
 インスピレーションを受ける原理をよく理解し、守護霊様の指導を最大限に活用させていただくことが、人生すなわち自己実現を果たす大きな力になります。しかし、何の努力もしないで御願いしても、かなえられる事はありません。何故なら、それでは魂の修行にならないからです。本人の、真剣な必死の努力が継続されて、初めて『良くやっている、そろそろヒントをあげるかな』と、守護霊様は考えることでしょう。

⑤ 生命または運命の分かれ道とインスピレーション

 ただし、命に関わる事故や、重大な運命の分かれ道では、また別です。本人の心が平安で、邪心が無ければ、いつでも守護してくれると思います。しかし、本人が気づくかどうかが問題です。もし、本人が気づかなかった場合、何度も何度もインスピレーションを送り、おそらく守護霊様は《はらはら、ドキドキ》されるはずです。

⑥ インスピレーションの全ては正しいか

 《ひらめいた》から何でも正しいとは限らないのです。守護霊様の生まれた時代は変わり、科学技術や文明はどんどん変化して、二度と同じ経験というのはありません。ですから、難しい問題になると、守護霊・指導霊であっても、そこには限界があるということです。こういう場合は、天上界と地上界で一緒に考えるという事になると思います。

 何度も何度もインスピレーションが下され、それを一つ一つ実証し、やがて真の解決を見るということも多いのではないかと思います。

 もう一つは、心に邪心があると、同じ《ひらめいた》ということでも、悪霊のささやきであったりします。ですから、悪霊の影響を受けないように、よくよく自分の心の状態を点検する習慣が大切です。

5-3 地上体験の共有/霊的エネルギーの融合

 表面意識はこの世で獲得した自分という新しい個性であり、心であり、魂であるのです。あの世に持って帰るのは、この世で獲得した表面意識、記憶、経験であり、そして天国から持ってきた種の部分です。

 死後、然るべき世界で、表面意識の《あか》を落とした後に元の世界へ帰ることができれば、魂の兄弟とのエネルギー融合の儀式が行われます

 地上で得た知識と経験が全兄弟に共有され、心の傾向性もまた修正され、それが共有されていきます。そして、次に生まれる魂の兄弟に、その修正された心の傾向性が引き継がれます。そうやって、魂の兄弟は次第に進化していくのです。

6.終わりに

 地上における魂の修行、すなわち心の修行、更に言い換えれば表面意識の修行、その一つは心の傾向性の修正であり、もう一つは新しい出っ張りを創って帰ることなのです。新しい出っ張りとは新しい経験であり、今までにない表面意識の努力の成果であります。(時には、へっこみを創ってしまうこともあります。)もう一つの修行課題は、自己実現を通して、様々な知識と知恵を獲得することです。

 いずれにせよ、地上に生まれた魂は、魂の兄弟(全部の自分)を代表して生まれてきているのですから、この地上の一日一日を大事に生きる事なく、無駄に人生を送るならば、潜在意識である守護霊様をはじめ、他の兄弟達に言い訳できないことになります。

以上で潜在意識と表面意識・顕在意識の話を終わります。



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