ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 2-① 心は貴方自身である ◆◆◆
2009.06.11 窪田光治


1.心は貴方自身である/心の発見
1-1 心は貴方の命そのもの/永遠不滅の生命エネルギー 1-2 心の探究は幸福の原理であり、自己実現の原理である 1-3 心の成長原理 1-4 一念三千/開無限・握一点 1-5 高橋信次の「心の発見」/全ての出発点
2.自分自身の発見/自分の心を観察する自分
2-1 二人の自分2-2 真我と偽我とは何か 2-3 「一即多、多即一」 2-4 自分自身の発見
3.自分を支配する
3-1 交互に現れる真我と偽我3-2 弱い真我を強くするための方法
4.自らという存在に気づく
5.永遠の魂の進化、すなわち悟りへ道標
5-1 《1.心の発見》5-2 《2.自分自身に気づく》5-3 《3.自分を支配する》5-4 《4.自分という存在に気づく》

6.終わりに

1.心は貴方自身である/心の発見

 最も大事なもの、それは心です。肉体は滅びても、心は永遠の命を持っています。そして、心 = 貴方自身です。であるならば、自分を大事にするとは、自分の心を大事にすることに他なりません。貴方は自分を本当に大事にしていると言えますか、という問いに貴方はどのように応えるでしょうか。

1-1 心は貴方の命そのもの/永遠不滅の生命エネルギー

 ある時、テレビの街角のインタビューで、貴方の大事なものは何ですか、という質問がなされました。色々な答えが紹介されていましたが、心と応えた方はいらっしゃいませんでした。貴方にとって貴方の心は大事ですか、という質問であれば、おそらく《命???の次に心が大事です》と応える人が多かったのではないかと思います。

 心というものがあることは知っている、しかし、多くの方々は心というものを真剣に考えたことがないまま生きています。更に、それは頭脳の中にあって、その中の感情を司る部分ぐらいに考えているように思えます。

 しかし、そうではありません。心は貴方自身であり、命そのものである、そして命とは永遠不滅の生命エネルギーであり、それを霊と呼びます。ですから、人間として最も大事なもの、それは心なのです。肉体は滅びても、心は永遠の命を持っています。正確に言うと、永遠の命が神によって与えられ、保証されています。

1-2 心の探究は幸福の原理であり、自己実現の原理である

 多くの人が『幸福になりたい』、『自己実現を果たしたい』、『苦しみから逃れたい』、『病気を治したい』、そう思っています。そう思うならば、まず自分の心を探究することからはじめ、様々な《心の原理と法則》を知る事が一番の近道です。

 何故なら、今の貴方自身の環境も、仕事も友人も、貴方の肉体さえも、貴方の心の反映《心の影》であるからです。幼少の時から、貴方の心が、貴方を創ってきました。であるならば、これからの貴方の環境や幸せも、貴方の心が創っていくわけです。

1-3 心の成長原理

 人間は、どういう場合に幸せを感じるのでしょうか。欲しいものが手に入ったり、おいしいものが食べられたり、そういう時は心が満たされ、幸福感を感じます。しかし、それは一瞬の喜びでしかありません。

 持続的な喜び、じわーと長く続く幸福感、そういう喜びを感じるときをよくよく思い出してみてください。自分が少しでも成長したな、と思えるような出来事、例えば人から認められたり評価されたり、あるいは自分で実感したときなど、それが本当にささやかな内容であっても、ジンときて持続的な喜びを味わうことがあったと思うのです。

 すると、自ら幸福になっていくためには、自分の心というものをよく知って、《心の成長原理》を学び、それを実践していくことであると気がつくはずです。ここがまず大事なポイントです。

1-4 一念三千/開無限・握一点

 多くの方は、寄せては返す波のように、意識が揺れ動き、《無意識に色々な念い・想念に心を支配され、振り回されている》と言っても過言ではありません。天国的な心になるときもありますが、地獄的な様々な想念に翻弄されている時間の方が長いのではないでしょうか。そして、無意識に湧き上がる様々な想念に支配されている自分に気がつくことができません。

 時計の文字盤の上半分を天国的な心とし、下半分を地獄的な心とするとき、人間の意識は一瞬のうちに、この時計の文字盤のあらゆる場所を指すことができます。それほど、人間の心は自在であるのです。これを一念三千といいます。一念を発すれば、一瞬のうちに、三千世界を駆けめぐることができるという意味です。

 また、宇宙に思いを駆けめぐらせることもできれば、超微粒子の世界、原子や分子の世界の事も考えることができます。つまり、意識を瞬時に拡大したり、縮小したりすることができます。これは実際に、エネルギー体である霊の本質に係わることであり、エネルギーとして空間的に拡大したり、縮小したりできるのです。これを開無限・握一点といいます。

 これ程、心とは偉大な能力を持っており、神と同じ属性を本質として持っています。ですから、現世において心を探究することは、大変大きな意味を持つのです。

1-5 高橋信次の「心の発見」/全ての出発点

 自分の心の動きを知る事、あっ今、私はこんな事を考えていた、ということに気がつく事が《全ての始まり》だと言えます。高橋信次という方は、「心の発見」という本を書いておられますが、心の発見は、心の成長・真の幸福を願う人の出発点です。

 「心の発見」とは具体的にどのような意味を持つのか、次に考えてみましょう。

2.自分自身の発見/自分の心を観察する自分
    
 《心の発見》と《心は貴方自身である》ということについて前述しました。ということは、《心の発見》とは《自分自身の発見》ということになります。これはどういう意味になるのでしょうか。

2-1 二人の自分

 自分自身を自分が発見する。ということは、《自分が二人いる》、《二つの心の働きがある》、という事になります。次に、こうしたいという自分がいる、そうしてはいけないという自分がいる、そこでああでもないこうでもないということになり、その二人を観察している自分がいる、そうすると三人になりました。と思う四人目の自分がいる、・・・・・・・・。

 どれが本当の自分で、どれが本当の自分ではないのか、こう言ってしまうと、真我とか偽我という言葉が出てくると思います。これを真我と偽我という《二つの独立した心》があると理解している人は、おそらく壁にぶち当たって悩むことになると思います。

2-2 真我と偽我とは何か

 霊的エネルギーとして本来は一体のものですが、転生輪廻の歴史の中であたかも分離された意識という形となっており、これを区分するために表面意識(顕在意識)と潜在意識という言葉があります。

 しかし、真我と偽我という別々に分離された心があるのではなく、《迷いや執着の無い我(われ)の状態》を真我と言い、《迷いや執着のある我の状態》を偽我と言う、自分という心はあくまで一つであるのです。ただし、ここで言う《迷い、執着》とは何かですが、本人が容易に気づかないものまでが含まれています。

 従って、前項における《自分の中の二人》とは、真我と偽我が交互に現れてくる心の状態を言います。両方とも自分自身であるのです。「1-4 一念三千/開無限・握一点」で説明したように、心は瞬時に変化することができるため、あたかも二人の自分がいるように感じることができるのです。

 厳密に言えば、真我は透明度と深さを持ちますから、真我と偽我の境目は定かでない場合が多く出てきます。そう理解するならば、三人目の自分も、四人目の自分の話も理解できると思います。「2-⑤ 潜在意識と顕在意識」「2-⑥ 真我と偽我」を参照して下さい。

2-3 「一即多、多即一」

 心は、霊であり、エネルギーですから、「一即多、多即一」という霊的能力を人間は本来持っています。これは、一人と思えば、三人であったり五人であったりすることができるという意味です。すなわち、同時に複数の場所に同じ霊体が出現できるという意味です。

 高度の霊体、例えば九次元霊であれば、別の空間に無限の霊体として出現できる能力を持っています。これをエネルギーと波動の原理として説明するならば、工学系の方には特に理解しやすい現象だと思います。

 ですから、二人の自分が心の中に出現するように感じても、少しも不思議はないのです。また、魂の兄弟という真の意味もまた理解できるはずです。

2-4 自分自身の発見

 従って、自分自身の発見とは、迷いが心を支配した、偽我となっている、そういう自分に気づく事である、ということになります。それに気づくのは、表面意識・顕在意識が真我の状態の時です。

 偽我が表面意識・顕在意識を支配している間は、偽我である自分に気がつくことは全くできません。真我が五割、偽我が五割、その人の心の中に交代で出現するとき、二人の自分が格闘を始めます。

 真我が優勢になれば、第二の真我が登場します。これが、格闘している第一の真我と偽我という二人の自分を観察する第二の真我・自分の誕生であり、この段階を自分自身の発見と言います。

 執着と迷いの自分を発見した、さて、ここからどうすべきかです 

3.自分を支配する            

 まず、《自分を支配する》という事について考えてみましょう。

3-1 交互に現れる真我と偽我

 真我というものを、何か特殊な精神状態であり、難しい修行をしなくては到達できないと考えている人がいますが、それは真我の定義が異なるからです。私は、そういう立場をとることはしておりません。詳しくは、「2-⑤ 潜在意識と顕在意識」「2-⑥ 真我と偽我」を参照して下さい。

 何時でも、貴方は真我になれます。ただし、それが持続するか、時間が長いかどうかは全く別です。迷いのない、悩みのない状態を持続できるならば、真我で生きていることになります。(ここで言う、《迷いと悩み》という言葉の意味は、物事の選択や問題の解決方法において、意識を集中して考察したり洞察するのではなく、感情的に堂々巡りしている想念の状態を言います。)

 真我は潜在意識と表面意識を通じて人間の意識そのものであり、肉体を持つことが原因で生じた迷いや悩みに攪乱されている状態を偽我と呼んでいます。ですから寄せては返す波のような想念に、心を漂わせたままにしていると、偽我のままとなってしまうことが多くなります。しかし、大抵の人は真我と偽我が交互に現れるという事になります。

 人間が、《善念で何かを真剣にやっているとき》、芸術家でも、職人でも、主婦でも、あらゆる仕事を真剣にやっているとき、スポーツなども同様ですが、優れたその道のプロだけでなく、誰でも意識を集中して真剣になった瞬間、その人は真我となっているはずです。そこは無我の世界であり、無私の世界です。しかし、持続できるかどうか、なかなか難しいと言えます。

3-2 弱い真我を強くするための方法

 では、なぜ真我が外乱によって乱されるのか。本来は、水晶のように透明な心の湖面が波立ち濁るのか、それは肉体を縁とする悩みや迷いという原因と、もう一つの原因、真我の体力が弱い、エネルギーが小さいからです。つまり、俗に言えば精神的鍛錬が足りない、と言えば良いでしょうか。もっと簡単に言えば、誘惑に弱い真我だからです。
「地上最強の商人」に登場する巻物の中に、こういう言葉があります。

         《弱者は自分に支配され、強者は自分を支配する》

 これを毎日3回、一ヶ月間かけて、自分の潜在意識に叩き込む訓練を毎日行い、感情を無意識に制御できるようになるための訓練です。肉体は訓練によって鍛えられますが、精神・真我も同様です。表現の仕方はいろいろとあるのでしょうが、潜在意識を活性化させ表面意識との導通を良くする、とでも言えばいいのでしょうか。

 あるいは、心の傾向性を決めている潜在的な記憶の部分に、《自分は強くあらねばならない》という強い記憶を植え付け、いつでもその潜在的な記憶に従って自分をコントロールできるようにする、と言うこともできます。(「2-⑤ 潜在意識と顕在意識」を参照。)

 肉体を持っている関係上、自己保存欲、自己顕示欲、食欲、性欲、いろいろな欲望があるわけです。これらは肉体を持っている限り、大なり小なり死ぬまでつきまとうはずであり、それを否定したり、取り去ろうというのは根本的に間違っています。

 おいしいものを食べたいとは思わない、綺麗な人を見てもチラッとも目が動かない、そんな人間はもはや人間ではありません。執着しない、足ることを知る、中道の教え、いずれも欲望という感情に心が惑わされないための方法を教えているのであって、欲望そのものを完全否定したものではありません。

 むしろ、肉体を縁とする様々な欲があることを認めているのであり、魂の乗り船としての肉体を健全に維持することも大切、そして心の平安も大切であると言っているのです。それを否定しようとすると中道から外れて極端に走ることになります。

 強靱な真我を創る方法、それが「地上最強の商人」では潜在意識(正しくは、潜在的記憶の部分であり真の潜在意識とは異なる)に成功のための轍(わだち)すなわち《心の傾向性》を叩き込む方法・教えとなっています。
 

4.自らという存在に気づく     

 『1.心は貴方自身である/心の発見』、『2.自分自身の発見/自分の心を観察する自分』、『3.自分を支配する』、そういう話をしましたので、今度は自らという存在に気づくという話をしたいと思います。

 もうかなり昔のことですが、ある霊能者に「窪田さん、あの世から手紙が来てますよ」と言われ、一瞬、何のことかと思いましたが、恐る恐る受け取ると、その中にこういう事が書いてありました。大部分は省略させていただきますが、

   神の偉大さに気づき自らを省みる時、
          初めて人間は自らという存在に気づくのである》

 とありました。あの世から手紙を貰った人はそう多くはないと思います。省略した部分の意味はすぐに理解しましたが、この部分だけはすぐには理解できませんでした。その後約10余年になりますが、その全文を私の戒めの言葉として、毎日、潜在意識に叩き込んでいます。そして、この一節の意味を次第に確信するようになりましたので、ここで紹介しようと思います。

《神の偉大さに気づいた》とは、拙書「七つの封印」を執筆中に気づいたことなのですが、いずれ、HPでしっかりと紹介しようと考えています。神の偉大さということについて、言葉としても、観念としても、神理・精神世界に興味を持つ方ならば、おそらく誰でも判っていると思っていることです。ですが、この一節の中の《神の偉大さ》とは、現代に生きている偉大さであり、血の流れている生々しい偉大さに気がついたという事なのです。

 《私が神の偉大さに気づいた》ということを、先の霊能者は知らなかったと思いますので、この手紙の言葉に私はびっくりしました。誰からだろう、考えても判りません。しかし、次第に守護霊様からの通信以外にはないと確信しました。私は霊能力はない普通の人間ですから、その霊能者を通じて通信を送ったものと思います。

 前置きが長くなりました。《自らという存在に気づく》とは何のことか。心の発見、自分自身に気づく、自分を支配する、そういう話をしてきましたので、その延長線で考えてみましょう。私はこう理解したのです。

 《今在る神の偉大さに気づき自らを省みるとき、その慈悲の巨大さに比して、なんと自分という存在は小さいものか、それをしっかりと感じ取ることです、そして謙虚さを忘れてはならない。》

 前述の本を出版した直後でしたので、自分では気がついていませんでしたが、かなりテンションが上がっていたのだと思います。私が天狗にならないように、守護霊様が戒めたのだと思います。だとすれば、これ程ありがたいことはありません。全体の文章の意味は、やはり謙虚さを忘れてはならない、ということで統一されています。

 これは自力と他力の関係でも言えることですが、自力だけでは自力天狗となり、やがて謙虚さを忘れて転落していきます。自力を尽くした後に、他力の偉大さに触れ、あるいは感じられるようになり、そこで自分の小ささを知る、そしてより謙虚になっていく、そういうことが本当に大事だということです。 

5.永遠の魂の進化、すなわち悟りへ道標   

 ここで今まで説明した内容をまとめてみましょう。

5-1 《1.心の発見》

 心の大事さ、心の本質に気づくことです。心は自分自身であり、霊である。霊とは本来、姿形の無い生命エネルギーテーあり、永遠の生命を持つ。何故なら、神の分光によって生まれた魂、すなわち神の子だからです。よって、人間は兄弟です。

5-2 《2.自分自身に気づく》

 自分の心を客観的に観察する自分を確立することです。真我と偽我、己心の魔の存在に気づくことであり、真我と偽我あるいは己心の魔が交互に現れるとき、それを認識する自分、すなわちこれを第二の真我と名付けます。従って、自分を観察するとは、この第二の真我を確立し育てるという意味になります。

5-3 《3.自分を支配する》

 暴れ馬のような肉体に乗っている真我が、その肉体という暴れ馬を乗りこなす、その結果、馬を目標へと進めることができる、すなわち自己実現という人生の目標を全うするために、必要不可欠な要素です。そして、大事なことは、自己実現を通して、様々な多くの智慧を獲得していくところにあります。

5-4 《4.自分という存在に気づく》

 神の前で自分は如何に小さいものかということを真に理解し、より謙虚にならなくてはいけない自分という存在に気づくという事です。
  如何に多くの神理知識を蓄え、また修行の結果、ある程度の悟りを得たと自認しても、所詮、神の御前では、その知識は打ち寄せる波に洗われる砂粒の一粒に過ぎず、その悟りも泡のごときものです。学べば学ぶほどに《神の真の偉大さ、神の心の一端》を理解できるようになり、その結果、より謙虚になっていく自分を発見することができる、そういう意味です。(「4-⑧ 謙虚さと反省」を参照。)

 以上は、永遠に自己という魂を進化させ、悟りの階梯を一歩一歩確実に登っていくために欠かせないものです。 

6.終わりに

 心の発見、自分を発見する、自分を支配する、自分という存在に気づく、これらは当たり前のように見えますが、実は当たり前のことではありません。こういう問題について考えない人が大変多いのが実情です。

 様々な想念の海に漂うように生きている人がなんと多いことでしょう。浮き草型人生またはクラゲ型人生と私は呼んでいますが、いずれも自力で自分を変えようとすることができない、またしようとしない人生という意味です。

 しかし、私はそういう方達を嘆いているのではありません。そういう方達も、永遠に続く転生輪廻の中で、いつか心の大事さに気がつく時が必ず来ると信じているからです。一見、変わらないように見えても、転生輪廻をくり返す中で、確実に進化の条件を全ての魂が学び、蓄積しているのです。 



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