ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 第1部 ヨハネの黙示録【テーマ別 解説】◆◆◆
第一章 ヨハネの黙示録とは何か

人間の本質とエネルギー

 未来預言などというものが、現代の科学的論理から考えて果たしてあり得るかどうか、誰もが疑問に思うはずである。自分は科学的な人間だと思い込んでいる人ほど、得てして霊の存在、神の存在を認めようとせず、頭から一笑に付して自己満足している傾向にある。筆者は科学技術を応用することを職業としている者であり、現代の科学に対してはかなりの理解と敬意を持っているつもりである。しかし、だからといって、現代の科学を完成度の高いものであるとは考えてはいない。大宇宙を貫く幾多の法則のごく一部しか解明できていない発展途上の学問であると見ている。このような段階の科学を基にして未知の分野の事柄を考えていく上で大切なことは、既知の様々な法則や効果の根底を流れる神の意図を見抜き、そこから演繹して考える姿勢を持つことではなかろうか。本書ではこういった視点で、未来預言というものがどうしてあり得るのか、ということから説明をはじめたい。

 この宇宙空間はエネルギーの充満した世界であり、「真空というもの」は存在しないと考えたほうが現代物理学の壁(重力波・電磁波・電流・磁力‥‥の本質)を突破できる、と考える科学者が近年少しずつ増えており学会も結成されている。そこでは、この宇宙空間はエネルギーの充満した世界であり、すべての物質はこのエネルギーによって創造されると考えられている。すなわち大宇宙の真の姿は、エネルギーと物質が輪廻転生するというのが実相であり、エネルギーが様々に姿を変え、時間を内包しながら宇宙としての存在が許されているのであり、釈迦の言う「空」の思想の本質である。            
              
 物質には、分子・原子・素粒子・クオークといった段階(次元)があるように、クオークの延長線上にあると考えられている目には見えないエネルギーにも、同様の段階(次元・構造)があることが推定される。さらに、原子や素粒子が常に振動していること、光が粒子性と波動性を持つことから、エネルギーの代表的な性質の一つとして周波数性を持つことが挙げられる。宇宙に充満すると考えられるエネルギーの形態に様々な段階があり、またそれが周波数性を持つとするならば、大宇宙の実相は、あたかもタマネギの皮のように低次元(三次元地上世界)を中心にして、これを包含してより高い次元が存在する高次元的存在であり、波動の世界と考えられるのである。このエネルギーに神の息吹きの宿ったものが霊であり生命の本質である。そして神の創造によつて霊が意志を持ち、永い転生の歴史の中で次第に進化しながら個性を持つようになったものが人間である。それゆえ、「人間の本質は霊であり、霊とは本来、姿かたちなきエネルギーであり、永遠の命である」、さらに「人間は神の子(分身)であり、神に向かって進化し続ける存在」であるということができる。この二つを基本的原理として、ヨハネの黙示録の解読を進めていこう。

 ここで、一つの例として「池の水」を考えてみよう。少し複雑な形をした池があったとする。中央には島があり、風もなく水面は鏡のようである。そこへある大きさの石を投げ入れたとすると、投入された付近の水面がその瞬間激しく動き、波紋が丸く広がったかと思うと、池の縁で様々に反射し折り返してくる。あるところでは互いにその波が干渉し、打ち消し合ったり増幅したりして、いつまでも変化し続けてゆく。同一の条件のもとでは、その変化の仕方は必ず同じになるはずであり、現在の技術でもコンピュータでその時間的変化を解析できるであろう。
                
 文明が様々に姿を変えながらある地域から別の地域へと移っていくことや、またある国の栄枯盛衰といった歴史の大きな流れを考えた時、その国の人間一人ひとりは自由意志によって勝手気ままに動いているように見えるが、その集合体のエネルギーの動きは、まさにこの池の波紋と同じではないだろうか。すなわち、人類の未来についての預言というのは、この集合体としてのエネルギーの時間的、空間的、動きのシミュレーションであると結論付けられるのである。
 このように人類の未来預言とは一つのシミュレーションであるから、条件が変わればいくつもの答えが出てくるはずである。実際は、神は様々に人材を地上に派遣されて軌道修正をはかられるであろうし、また人類の努力の余地も残されている。大事なことだが、ここにこそヨハネの黙示録の存在の意味があり、それは神の慈悲のあらわれなのである。

 二千年という時間は、神の目から見ればそれほど長い時間ではなく、地上の文明の軌道修正と浄化が必要になることがあらかじめ分かっていて、人類に警告されているのである。ヨハネの黙示録も、二千年前、天上界で行われた地上世界のシミュレーションであり、もし神が人類に対して大鉄槌を下さなければ、高次元の地球生命全体にとって、もっと悲惨な取り返しのつかないシミュレーション結果が出ていたに違いない。
 ノストラダムスの預言は、最新の条件をインプットして人類の「その時」に合わせてシミュレートした結果を、使命を帯びて地上に下ったノストラダムスに対して神がビジョンとして見せたものである。それゆえ、この黙示録とノストラダムスの預言とは互いに補完関係にあるのである。



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