ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 第1部 ヨハネの黙示録【テーマ別 解説】◆◆◆
第二章 七つの封印はすでに解かれた

先進七カ国とロシア

 「七つの封印のある巻物」が次第に開かれていき、そのつど、様々な場面が映されてゆく。その中のクライマックスの一場面に、先進七ヵ国に関する記述がある

[17-1] 『それから、七つの鉢を持つ七人の御使(みつかい)のひとりがきて、わたしに語って言った、「さあ、きなさい。多くの水の上にすわっている大淫婦(だいいんぷ)に対するさばきを、見せよう。』

「多くの水」とは[17-15]において「‥‥あらゆる民族、群衆、国民、国語である」と明確に記されている。したがって「大淫婦」とは、世界に君臨する国家、世界の覇権を握る国家を暗示している。具体的にはアメリカ合衆国、またはアメリカ型資本主義の象徴としてのニューヨークを指し示していることを、第三章から第五章でより鮮明にされるであろう。

 第17章から始まって第18章までの全四十二文章が、この大淫婦についての記述であり、その中の一部の説明として、先進七ヵ国G7とロシア、そして日本が出てくるのである。まず本文から紹介しよう。

[17-8] 『あなたの見た獣は、昔はいたが、今はおらず、そして、やがて底知れぬところから上ってきて、ついには滅びに至るものである。地に住む者のうち、世の初めからいのちの書に名をしるされていない者たちは、この獣が、昔はいたが今はおらず、やがて来るのを見て、驚きあやしむであろう。』

[17-9] 『ここに、知恵のある心が必要である。七つの頭は、この女のすわっている七つの山であり、また、七人の王のことである。』

[17-10] 『そのうちの五人はすでに倒れ、ひとりは今おり、もうひとりは、まだきていない。それが来れば、しばらくの間だけおることになっている。』

[17-11] 『昔はいたが今はいないという獣は、すなわち第八のものであるが、またそれは、かの七人の中のひとりであって、ついには滅びに至るものである。』

[17-12] 『あなたの見た十の角は、十人の王のことであって、彼らはまだ国を受けてはいないが、獣と共に、一時だけ王としての権威を受ける。』

[17-13] 『彼らは心を一つにしている。そして、自分たちの力と権威とを獣に与える。』

 [17-9]で、神は「知恵の心」が大事であるとわざわざ注意を促しており、これは「智恵のある者はこの暗示の言葉を解読せよ」とおおせになっているのである。したがって、この部分は預言の中でも、非常に重要な内容であると考えなければならない。繰り返しになるが、ヨハネの黙示録は現代という今の時代の人類に対し警告を与え、さらに、神の実在を証明するために、神が二千年以上前にあらかじめ準備なされたものであることを確認できる部分の一つであるからなのである。 

 詳細は第Ⅱ部の全編解読を参照していただきたいが、(17-11)における「第八のもの」という言葉の意味を解説すると、東西冷戦の終決後、ソ連邦は解体しロシアがG7の会議に出席するようになったのであるが、ときに「G7+アルファ」と呼ばれたことを暗示している。同じ引用文中の「かの七人の中のひとりであって」は、英文ではbut it belongs to the seven とあるので、「かの七人に属し」と訳した方が適切で、これは前述の「第八のもの」を受けている。全文を意訳すると次のようになるが、引用文と意訳文を対比しながら読んでいただければ、暗示の言葉がたちまち現実味を帯びてくる。

【意訳】

[17-8] あなたの見た獣は絶大な権力をふるう独裁者を示す。かつて共産主義国家ロシアには絶大なる独裁者がいたが、今は共産主義の崩壊とともに独裁者はおらず、そして、やがて(粛正によって命を落とした多くの人びとの、その怨念の地に)再び共産主義が復活し、さらに絶大なる独裁者もよみがえってくる。その後、ついには真の滅亡に至る。この地球で人類の魂が創造された「世の初めから」続く永い輪廻転生の歴史の中で、いまだに神を信じたことのない者たちは、この独裁者が、昔はいたが今はおらず、やがて復活するのを見て、驚き怪しみそして右往左往するであろう。

[17-9] ここで、智恵を働かせて暗示を解くがよい。七つの頭は、このアメリカ合衆国が君臨する七つの国のことであり、また、先進七ヵ国G7の首脳のことである。

[17-10] そのうちの五ヵ国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)は、すでにその繁栄の頂点を過ぎ、今(ひとり)アメリカ合衆国が世界の覇権を握っており、もう(ひとり)一つの国はまだ繁栄の頂点には至っていない。人類存亡の危機の終結後、(もうひとり)日本が新文明の中心として世界に大きな影響を与えるようになれば、それはしばらくの間だけ続くことになっており、やがて文明の中心は東南アジアに移ってゆくであろう。

[17-11] 昔はいたが今はいないという独裁者の国はロシアのことであり、すなわち先進国八番目の国であるが、またそれは、かの先進七ヵ国G7に加わり、G7+アルファと呼ばれたことがあったが、(独裁者の出現とともに)やがてはG7と軍事的に対立し、ついには国家滅亡に至るものである。

[17-12] あなたの見た十の角は、旧ソ連邦の十ヵ国のことであって、今はまだ独立国として国際的に認知されてはいないが、ロシアとともにやがて大きな軍事行動を起こすことにより、一時の間だけ国際的な力を持つであろう。

[17-13] 彼らは、強大なソ連邦、または共産主義的軍事大国の建設という野望で心を一つにしている。そして、軍事同盟を結ぶとともにロシアの独裁者を盟主として仰ぐことになるのである。



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