ヨハネの黙示録・全ての謎が分かる

The Seven Seals

◆◆◆ 第1部 ヨハネの黙示録【テーマ別 解説】◆◆◆
第二章 七つの封印はすでに解かれた

流行病の蔓延

 流行病・疫病といわれるものはいつの時代にもあり、医学の進歩とともに完治または予防できるようになった。しかし、インフルエンザに関しては毎年のように新型のウイルスが登場し、近年では、エイズが爆発的広がりを見せはじめ、有効な治療方法はまだ見つかっていない。そのうえ、エボラ熱や狂牛病のようなものまでが、突然、人類に襲いかかる。かつて黒死病(ペスト)が十四世紀半ばにヨーロッパを席巻して人口が激減したように、医学が発達した現代でもこのようなことが十分考えられることなのである。

[9-1~11] 『第五の御使が、ラッパを吹き鳴らした。‥‥そして、底知れぬ所の穴が開かれた。すると、その穴から煙が‥‥その穴の煙で、太陽も空気も暗くなった。その煙の中から、いなごが地上に出てきたが、地のさそりが持っているような力が、彼らに与えられた。‥‥彼らは、人間を殺すことはしないで、五ヶ月のあいだ苦しめることだけが許された。‥‥その時には、人々は死を求めても与えられず、死にたいと願っても、死は逃げて行くのである。‥‥』

 「底知れぬ穴」とは地獄を暗示する言葉である(第Ⅱ部の[9-11]参照)。煙とは、地獄の穴の中に封じられていた「疫病の霊」、すなわち小さな悪霊とでもいうべきものであるが、この小さな悪霊が解き放たれたことが暗示されている。「その煙の中からいなごが出てきた」とは、その小さな悪霊が、ウイルスまたは病原菌として物質化した体を持ったことを示しており、ヨハネはスクリーンに映された映像をそのまま描写したはずであるから、神の計らいにより暗示的なビジョンになったものであろう。そして、

[9-4] 『彼らは、地の草や全ての青草、またすべての木をそこなってはならないが、額に神の印がない人たちには害を加えてもよいと、言い渡された。

とある。この疫病は、神を信仰しないと言ってはばからない人びとに対し、死の恐怖を与えることだけを目的として地上に下されるものである。しかし、これはそういう人たちに「気付き」を与えるための神の方便であって、もし「病気になった時だけ」神に思いをいだき、神を恨むようならば、その人はさらに重い罪を犯すことになるに違いない。エイズやエボラ熱のような、そしてもっと恐ろしい病気がある日突然流行し始めたとしたら、それは神の警告として受け止めなければならないであろう。



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