◆◆◆ 第1部 ヨハネの黙示録【テーマ別 解説】◆◆◆ |
ペルシャ湾の戦い(イラン・イラク戦争)
[8-8] 『第二の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、火の燃えさかっている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた。そして、海の三分の一は血となり、』 |
第二のラッパが吹き鳴らされるとスクリーンの映像が変わり、「火の燃えさかっている山のようなもの」がヨハネの目に突然飛び込んできた。「海に投げ込まれた」という表現はその唐突さを表現するものであり、おそらく巨大な原油タンカーを意味するのであろう。「血」というのは人間にとって汚らわしいものや忌み嫌うものなどの代名詞であるから、タンカーの座礁、または他の原因で原油が大量に流出し、広い海域が汚染されて多くの海洋生物が死に絶えたことを暗示している。
「船の三分の一がこわされてしまった」とは、その地域一帯を航海している船の多数が破壊されて炎上し、大量の原油が流出したことを暗示するものである。これに該当するものとして、イラン・イラク戦争(一九八〇年)において、ペルシャ湾を航海する原油タンカーを双方が攻撃し合い、第二次世界大戦で沈んだ船舶のトン数でいうと、実にその半分の船に被害を与えたことが思い出される。
ヨハネは、もちろん、ペルシャ湾の戦いや、何ゆえに山のようなものが燃えているのか知るはずがない。しかしそれだけに、感情や先入観念を差しはさまず、淡々とした短い文章にきわめて重大な情報が隠されているといえる。
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